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2023-06

ダストビン・ベイビー

ダストビン・ベイビーダストビン・ベイビー
(2004/08)
ジャクリーン ウィルソン

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続けて読んじゃいました。

「タトゥーママ」と同じくジャクリーン・ウィルソンの作品です。

この物語の主人公はエイプリルという少女。
彼女はこの世に生まれた直後に裸のままで、ピザ屋の裏のゴミ箱に捨てられていたところを、泣き声に気づいたアルバイト男子学生に見つけられて福祉に保護をされます。

それからまもなく子供に恵まれない夫婦の養女となったエイプリルですが、なかなか良い縁に巡り合えず里親や施設を転々とするうちに、いつしか自暴自棄となり自分の殻に閉じこもるようになります。

そんなエイプリルのもとに、これまでの過去をすべて知り尽くした上でそれでもなお、養母になってくれる独身女性マリオンが現れます。

マリオンとの生活を大事に思いながらも、生みの母親の事が気掛かりで頭から払拭出来ないでいるエイプリルは、14歳の誕生日に些細な事からマリオンと口論になり、それをきっかけに自分のルーツをたどる旅に出ます。

たった1日だけの旅物語ですが、自分の歴史に関係のあるたくさんの人々との出会いを通じて、エイプリルは一番大事な何かに気付きます。

旅の最後にエイプリルは自分が捨てられていたピザ屋の裏に辿り着き、14年間ものあいだ毎年4月1日の誕生日(捨てられた日)に必ず、ゴミ箱に彼女へのメッセージと連絡先の電話番号を書き続けてくれていた人物がいる事を知ります。


物語中では彼女の不運や彼女の繊細な心の動きをかなりリアルに再現しているので、本来なら重く悲しい内容になってしまいかねないところですが、全体を通して読みやすくカラッと爽やかさすら感じます。作者独自の作風でしょうね。

ラストは心温まる感動が待っています。

エイプリルのルーツをたどる旅は、誰もがその気持ちを共感できるものだと思いますし「この先いったいどうなるのかな?」と先が知りたくて、一度も本を置かず一気に読みました。

良い本でした。

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